まゆみちゃんからのメール

なのはなファミリーのみなさまへ

北海道の五月。やわらぎだした日差し、澄んだ青空。新芽の黄緑と満開の桜の花。
コブシ、ツツジなどの木々の花がいっせいに咲きだしています。
一軒一軒の庭先では、チューリップやムスカリ、水仙や芝桜などが大切に育てられているのが伝わってきて、
通勤ランでは(通勤しながらのランニング練習)冬の真白な世界がカラフルに移り変わった光景にうれしくなって、
パワーをもらって出勤しています。街中が花であふれている札幌。いい季節だなと思います。

フルマラソン&スプリングコンサートの感想文ありがとうございます。
HPの「今日の山小屋」から読み取っているみなさんの生活の様子と、
みなさんの一人一人の過程を重ねながら読ませていただきました。
みなさんの顔が思い浮かんできます。皆さんの笑顔、演奏、息づかいが近くに伝わってくる感じがします。
¨自分自身に向きあい、自分自身の精一杯を出し切って、自立して生きるということ¨
いつも私をそこに立たせてくれます。

なのはなファミリーを卒業して一年経ちます。
仕事をして七か月で、日々色んな事がありますが、前向きに日々生活できているのも、やっぱりみなさんとつながっていること、
なのはなファミリーで教えてもらったこと、皆さんから届く生活(「今日の山小屋」)のおかげです。
私は、市の体育館施設に勤務して、スポーツ教室の募集、案内、受付業務などをさせてもらっています。
最近になってですが、私がこの仕事から得ることができる喜びが何かを感じるようになっています。
ひとつは、体育館を利用する市民の方のスポーツをする姿から、刺激をもらえるということです。
弓道、剣道、合気道、空手、柔道、なぎなた、アーチェリー、フェンシングなどの武術系の種目は、自分自身に向きあい、集中しています。
ボクシング、すもう、重量挙げなどのパワー系、卓球、バレー、バトミントン、バスケットなどの球技系、技と力をあげるための練習。
フォークダンスやフラダンスなどの高齢者の方お手製のスカートや髪飾りをつけ、生き生きと踊っています。
一人一人の自分の生活の一部分となっているスポーツをする姿には、その人の愛着があったり、向上心があってのことだと思います。
体育館で出会う人たちから新しく得ることができる刺激に、自分自身もスポーツをしているためか、何か共感できます。
私の勤務先の財団は、「みなさんの健康と運動をサポートします」ということをコンセプトにしています。
、私がしている事務仕事や受付でも、その一つ一つが誰かの健康につながっているかもしれないと思うと、またうれしい気持ちになります。
笑顔で健康でいられることがどれだけ難しいか、身にしみて感じるからだと思います。

二つ目は、仕事を通して自分を作っていくことを楽しむこと-このことは、お父さんお母さんが私に送ってくれた言葉です。
小さなミスや失敗が続き、周囲に迷惑をかけてきましたが、
それでも丁寧に一つ一つ事務内容を教えてくれる同僚ばかりで、ありがたいことです。
「失敗するということは、伊藤さんが仕事に挑戦しているからだよ」
と励ましてくれたり、
「どんな時でも、焦ったらダメ。焦りそうになったらまず落ち着くこと。落ち着いたら、一度やったことだから出来ることだよ」
とアドヴァイスをくれます。利用者の方から、
「対応が遅い!」
と最近怒鳴られたことがありましたが、その時でも、
「仕事はチームプレーでしていることだから、伊藤さんだけの責任ではない」
 と声をかけてくれました。
私がもたもたしたり、ミスをするたびに、お父さんの、
「仕事が終わったら、点検して確実にこなす。成功体験だけを重ねていくこと」
その言葉を思い出しています。そうであっても、ミスすると、さすがに自分自身に、
「もう…どうして……」
などと思うのですが、支えてくれる同僚が、あきれることなくいろいろ教えてくれることに感謝でいっぱいになります。
三十三歳という私の年齢では、だんだんと人から教えてもらえることは減ってくると感じます。
「常識」「出来て当たり前」と。
それでも未熟でできない私に、
「細かいことになると思いますが、○○の準備は~してくださいね」
と、教えてくれることは大切にしています。言ってもらわないと、自分の間違いにも気づかずに終わってしまいます。
失敗したことをあえて、言って教えてくれる周囲の人に感謝です。

四月から新規採用の方が一人入り、職場での私の仕事も変わってきました。それでも
「いつでも自分は一番下だと思い、謙虚に謙虚に」
 と言い聞かせています。
私は人の上に立ちたがる、教えたがるという悪いところがあるので、強く意識しています。
そして、自分が得られる新しい出会いや喜びを見失わないように、
余裕を持ちながら、そのためにいつでも無理をして笑顔でいようと努力しています。

まだまだ分からないことだらけですけど、新しく覚えられることがうれしいです。

春になり、スキーはひと段落をつけ、今は山を走っています。
山の中では、鳥の鳴き声、すみれなどの野の花の山道、上り下りのアップダウンを楽しんで走っています。
ロードバイクも乗り始めました。トレイルランやトライアスロンで、私は自分自身を表現します。
心と身体が一つになって、思いっきり自然を感じられる喜び。
そして……。一緒によしあきさんとその喜びを共有しながら楽しめること。
二人の生活も、お互いが高め合い支えあえるように頑張ります。そして、よしあきさんに甘えずに自立できるように。

結婚式の宣誓書、みなさんのメッセージ。とてもとてもうれしかったです。送っていただき感謝しています。
皆さんと気持は変わりません。また、手紙書きます。

まゆみ

よしあきさんとの結婚式も、なのはなで挙げたまゆみちゃん。
ウェディング姿のまゆみちゃんは、
なのはなファミリーに来たばかりの頃からは、
想像もつかないくらいの穏やかで優しい微笑みでした。
その笑顔の陰には、
「いつも謙虚で」
そう思い続けているまゆみちゃんの一途な気持ちがあります。
まゆみちゃんから時々送られてくる手紙には、
仕事の事や趣味のトライアスロンの事、よしあきさんとの
日々の暮らしが飾らない視点で綴られていて、
その向こうにはいつも柔らかいまゆみちゃんの笑顔が浮かびます。
「この子は無理かもしれない」
お父さんがそう思ったことも、今の元気なまゆみちゃんを
見ているとまるで嘘のように感じます。
お父さんとお母さんが信じ続けたまゆみちゃんの未来が、
よしあきさんとの暮らしの中で、枝葉を伸ばし続けています。
卒業しても、どこにいても、私たちはずっとずっと家族です。