風車が運んでくれたみんなの想い


今回のスプリングコンサートでは、音楽係をさせてもらうことになり、最初に係のメンバーで集まりました。
 メンバーはさきちゃん、ゆうちゃん、たかちゃん、なるちゃん、私の五人でした。
 そしてゆうちゃんと私が音楽練習係、さきちゃんとたかちゃんとなるちゃんが楽器配置係ということになりました。
 私は最初全然何をするのか解らなかったのですが、さきちゃんが説明してくれて係の仕事を把握することができました。
 まず、ゆうちゃんとスプリングコンサートに向けての音楽練習の進め方について話し合いをしました。
 どの曲にどのくらい時間をかけるか、どの曲順に練習していくか、どうすればスムーズに練習が進むかを考えるのは難しかったのですが、やりがいのある大切な仕事をやらせてもらえることが嬉しくて、楽しく仕事ができました。
 しかし、実際に音楽練習が始まると、さきちゃんとゆうちゃんに頼りきりになってしまい、とても申し訳なかったと思います。
 音楽練習の進行も係の仕事だったのですが、さきちゃんとゆうちゃんが進行をしてくれ、どういう風に自分が出ていっていいのか解らず、みんなに紛れて音楽練習をしているだけになってしまいました。
(進行役に加わらなければ)
 と心の中で思いながら結局出ていけず、引っ込んでいるだけになってしまいました。
(進行役を2人がやってくれているから、自分が出ていけば出しゃばっていると思われるのではないか。新しい自分がみんなを引っぱるような役をしたら変に思われるのではないか)
 と人目や評価を気にしてしまっていて、自分の仕事を放棄してしまう結果になり、とても反省しています。
 そして自分がそういう気持ちでいることを、同じ係のゆうちゃんに話せなかったことも反省しています。

・音楽係を経験して

 
もっと自分は家族であるみんなを信じて、自分の失敗をさらけ出したり、相談したりするべきだと思いました。
 しかし、さきちゃんもゆうちゃんも話し合いに誘ってくれたり、なかなか前に出ていけない私を気遣ってくれました。
 自分が前に出ていけないだけならともかく、そのことで2人に気を遣わせてしまったというのは優しい人のすることではないと思います。
 もっと周りを見てどうすることが優しい態度なのかを考えていきたいです。
 楽器の運び出し、配置のときには実行委員のあゆみちゃんやれいなちゃん、やっちゃんも一緒にしましたが、特にやっちゃんにはケーブルのつなぎ方や音響の仕組みの基本的なことを教えてもらうことができて嬉しかったです。
 配置のときも私は何をしていいのか、この仕事をしてもいいのか、やらない方がいいのかなどの判断ができずに、棒立ちになったりと全然動けなくて情けなかったです。
 さきちゃん、あゆみちゃん、れいなちゃんなどの動きを見ていると、私がいかに動けていないか、何も考えられていないかということが解り勉強になりました。
 もっと素早く判断したり、解らなければ解る人にすぐに聞いたりすることができるようになれるように、日々の作業でも練習していきたいと思いました。
 今回のコンサートで、もう1つ自分の中で大きかったのは、「いつも何度でも」でボーカルをさせてもらえたことです。

・初めてのボーカル

 
私は人前で話したり、歌ったりすると自分では緊張している自覚はなくても、いつも汗がびっしょりになって、赤面してしまいます。
 だから、最初にボーカルをさせてもらうことになったとき、戸惑ってしまいました。
 芳子庵での練習で初めて歌ったときもやっぱりそうなってしまい、自分が嫌になりました。
 さきちゃんとあゆみちゃんと3人で歌わせてもらっているし、聞いている人は家族しかいないのに、それでもこんな風になってしまうなんて、どうしてなんだろうと落ち込んでしまいました。
 そして、結局自信のないまま当日を迎えることになってしまいました。
 しかし、当日舞台に上がるとお父さん、お母さん、来ていただいた親御さんたちの顔が見えました。
 いつもお世話になっていて、今も応援してくれている色んな人の顔が見えました。
(覚悟を決めて、今目の前にいる全ての人に伝えるつもりで歌おう)
 と思い声を出しました。
 すると本当に落ち着いて楽しく歌えました。
 風で舞っている梨の花や、くるくる回っている風車の中でと、ても気持ちよく歌えたのです。

・気持ちの変化

 今までの練習では固くなって変な汗をかいていたのに、こんなに気持ちよく歌えることが不思議でした。
 でもやっぱり今まで内向きだった自分の気持ちが、たくさんの温かい人に囲まれたことで外向きに変われたからなのだろうと思います。
 今回歌わせてもらえてとても嬉しかったです。
 当日はずっと天気が崩れるとの予報で、アリーナでコンサートが行われる予定でした。
 しかし、前日になって山小屋でできることになったときは嬉しい気持ちもありましたが、正直なところ
(リハーサルも楽器出しもしていないのに本当にできるのだろうか)
 と不安な気持ちの方が大きかったように思います。
 前日マラソン大会が終わってから準備が始まったときも
(疲れたのにこれから準備なんてしんどいな)
 と思ってしまいました。
 しかし、みんなで準備を始めると疲れも忘れたようになりました。
(みんなといると気持ちも持ち上がるな)
 と思い嬉しかったです。
 当日になると風は強かったのですが、雨は降ってはいませんでした。
 また、風のおかげで梨の花は舞い散り、飾り係のみんなが作ってくれた風車はくるくると回ってとてもいい雰囲気でした。
 音が出にくい場面もあったのですが、合唱、合奏ともみんなで一体となり、心を合わせることができ、気持ち良かったです。
 客席の後ろで、笑顔で見守ってくれているお父さんとお母さんの顔を見ると、本当に安心できて、嬉しくて涙が出そうになりました。
 また102やうり太郎もとてもおもしろかったです。
 みんなを楽しませてくれる102もうり太郎も大好きです。
 特に、うり太郎は今回人数も増えて、新しい人も恥ずかしがることなくみんな堂々と演じていたのがすごいなと思いました。
 なのはなの考えや普段の生活を解りやすく伝え、かつ笑いも満載の脚本もすばらしいと思いました。
 小バンドもすばらしかったと思います。
 メンバーが増えて音に厚みが出たし、クリアーに聴こえて、
(さすがなのはなの小バンドだな)
 と思いました。

・お父さんとお母さんの歌

 小バンドの演奏でお母さんが「宙船」を歌ってくれたとき、私たち1人1人の顔を見て歌ってくれました。
「お前の手で漕いでゆけ!」
 という歌詞が心に響いてきて、お母さんの強い言葉を胸に、これからも頑張っていけると思えました。
 お父さんの「傘がない」も大好きです。
 お母さんに向けて歌っているお父さんの「傘がない」を聴くと、お父さんとお母さんのように私も大切な人と理解し合って繋がっていきたいと思います。
 このスプリングコンサートで、改めてなのはなファミリーの温かさを感じました。
 この温かい家族の中で、未熟な自分をもっとさらけ出し、自分を作って成長していきたいと思いました。
 そして、これからみんなともっともっと理解し合って、繋がっていきたいと思います。