りか①
修学旅行全体を通して、楽しむべき所は楽しむ事ができて、行かせてもらえて良かったという気持ちです。
●行く前の葛藤
私は、自分とタイプが違う子達の班に入れてもらいました。
少し価値観が違う様に感じ、なかなか素直な気持ちを出して接することができず、自分を相手に合わせて、守って、取り繕って接していることに気が付きました。
修学旅行が近づくにつれて、不安な気持ちが募り、
(行きたくない。この班で、自分が楽しむことができる筈がない。いっそ、消えてしまいたい)
と、思っていました。
修学旅行の1週間くらい前から、喉が痛くなり、鼻炎の様な症状も出て頭痛もあり、学校へ行って授業を受けるのがやっと、という状態が続きました。
それが、前日になってもおさまらなかったので、心と身体はつながっていて、自分の気持ちがそうさせているのだと感じました。
お父さんに相談すると、
「行かなくてもいいよ。ディズニーランドにも行くみたいだけど、いつでも行けるよ。楽しむ事ができる旅行で、楽しんだらいいんだよ」
と言ってもらいました。その時、気持ちが楽になり、お父さんの言う事に身を任せて、そうしよう、と思いました。
一応、お医者さんに診て貰おうという事で、前日に行かせてもらった湯郷診療所では、お医者さんに、
「あなたは咽頭炎です。今日はちゃんと寝て、旅行中は薬をきちんと飲んで過ごしていれば周りの人と同じように観光できますよ」
と、ドクターGOを出してもらったので、覚悟を決めて、行こうと思いました。
班で、上手くやっていける自信はなかったけれど、修学旅行で訪れる場所で得られるものを考えると、
(辛い事があっても、行きたいなぁ)
という気持ちが出てきました。
(日本の首都である東京都では、街並みや人々の様子、栃木県の日光東照宮では、昔の人が後生に残してくれた文化を感じたい)
と、行きたい気持ちが増しました。そして、
(よし、楽しめなくても良いと思って行こう。楽しむ事ができたら、ラッキーだと思おう。班の人と仲良くしたい、という欲は捨てて、お父さんにいってもらった様に、自分の存在を消して過ごそう)
と思いました。
●印象に残っていること
私が、修学旅行に行って良かった、と思えたのは、栃木県の日光市にある、日光東照宮と、中禅寺湖、華厳の滝に行った事と、劇団四季のライオンキングを観られた事が大きく影響しているからだと思います。
2日目の日光東照宮と、3日目のライオンキングは、コース別観光の中の一つなので、事前に決めた班ごとに、必ずしも動かなければいけないという事はありませんでした。
だから、一緒に居やすいクラスの友達と居られたので、気負いがありませんでした。
日光東照宮では、特に「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿の彫刻と、眠り猫を楽しみにして向かいました。
まず、最初の門である仁王門をくぐり、境内に入りました。
ここでは、徳川家康を神格化した、東照大権観を祀っています。
家康は、「八州の鎮守(平和の守り神)」になって、日本の恒久の平和を守ろうとしたそうです。
社殿群には、精巧な彫刻が施されていました。
仁王門の柱は、4本ありますが、その内の一本彫刻は、「完全なものには魔が差す」ということから、他の3本の模様とは逆向きの模様が施されていて、面白く感じました。
三猿の彫刻は、神厩舎に施してあります。「見ざる・言わざる・聞かざる」は、人間の平和な一生の過ごし方を説いた八枚の浮彫彫刻の内の一枚で、幼少期には、悪事を見ない、言わない、聞かない方が良いという教えを表していることを、ここで初めて知る事ができて嬉しかったです。
また、「鳴き龍」がとても印象的でした。天井に、墨で大きな、10メートル位の龍が描かれており、その龍の口の付近で拍子木を鳴らすと、共鳴して、鈴を転がした様な音がして、それが龍の鳴いている声の様に聞こえることから、その名がついたそうです。とても神秘的な声に聞こえ、癒されました。
その後に、いろは坂という、上り下りで合計48のカーブを持つ坂をバスで上った後、日光を代表する湖である中禅寺湖では、さらに心を打たれました。
男体山の噴火による溶岩で渓谷がせき止められ、原形ができたといわれていて、水深は約163メートルです。
湖の向かって右側に見える男体山にかかる雲がどっしりとした雰囲気を増長させている様に感じ、水面を見ると、ダイヤのようにキラキラと輝く反射光が見え、宝石箱を開けて、その輝きが外にあふれ出ている様に感じ、とても感動しました。
その後は、日本の三大名瀑と呼ばれる、華厳の滝へ向かいました。
秒速2メートルで、高さ97メートルを一気に落下する豪快さと、自然が作り出す造形美の両方を合わせ持つ滝です。
自殺の名所とも言われますが、そんなのは気になりませんでした。
流れが強く、全体が白く見える程の勢いで、とても力強さを感じました。少なくとも、20メートルは離れていたのに、水しぶきが雨の様に降ってきて、自然の綺麗な空気がに自分が丸ごと包み込まれているように感じ、気持ちが良かったです。
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